vol.42 オシャレガーデン（page1）

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二年前、家を建てた。
夢溢れる、一軒家。
- オシャレな庭にしましょう。
  ガーデニングも楽しみましょう。
ええ、あの頃は本気でそう思っていたっけ…。
新居に入居したばかりのころ。
なぁ太３才、コン吉はまだ生まれておらずトマコ妊娠中。
夢のマイホーム。
毎日が楽しくて楽しくて。
- 草むしりすら楽しかったっけ。
だって草がスルッて抜けるのよ。
抜いた後はキレイな庭になってるのよ。
素敵な花も買ってきたりしたわ。
とても楽しかったわ。
とても。

それが…！
- どうしてこうなってしまったのか。
ええ、私。
サボテンすら枯らす女トマコ。
植物栽培に才能のカケラもない女トマコ。

それでも生まれは農家。
嫁ぎ先も農家。
華麗なる農家遍歴を持つ女トマコ。

いわば農家のサラブレッド。

なのに。
植物栽培は大の苦手。
- 今では我が家の庭の花は義母がお世話をしてくれているという有様。
情けないにもほどがある…！
今では身重も手伝って、草を抜く姿勢にも無理があり。
時々マサオが抜いてくれてるんだけれども。
- どうやら私の除草の仕方に不服があるらしいことが判明。
だだだって…！
大きな草ならいいけれど、小さな草やコケとか抜くの大変だしっ。
それくらいなら…とザクザク耕していたのだけれど。
見た目がどうのとか、せっかく固くなった庭がまた柔らかくなるとかブツブツ言ってたマサオ。

確かに庭を耕すとか聞いたことがないかもしれない…。