- アイリス収納・インテリア ドットコム
- 子育てマンガ トマコさんち
- vol.73 血は争えない

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- トマコの家は農家だった。
トマコの父はその仕事に夢中で。 -
- 年に一度の家族旅行でもヨソの
農作物ばかり気にするくらい。
- 今日くらい仕事のこと忘れてよ!という嫉妬の気持ちが
苛立ちになっていた、トマコ。
そんな幼少期の、ホロ苦い思い出。 - 今はね、農業ってすごいって心底思う。
だって、朝4時に起きて仕事とか。
仕事に対する姿勢とか。
簡単に出来ることじゃない。
手をかけた分、返ってくるやりがいとかも。
その魅力が、今はすごく良く分かる。でも…
でもね…
旅行の日くらい勘弁して頂けないかとあれほど思っていた幼少期。
それなのに。 -
どうして私はこの人を選んでしまったのか。
- どこに行っても、それが旅行の最中でも。
稲穂を気にするマサオ。
まるであの頃の父のように。
マサオよ、お前は会社員ではないか。
なぜに稲穂を気にする必要がある。そして。 -
まさかの自分。
- あんなに!
あんなにも!
「お父さんのこと理解できない!」とか思ってたのに。ビニールハウスの中身が気になってしかたない不思議。
いやでも実際、ドライブ中に見る農作物ってばテンションが上がる。
これは私が大人の楽しみを覚えたからなのでしょうか。
それとも農家の血なのでしょうか。血と言えば。トマコの母はうるさい人だった。
トマコ達がご飯を食べている傍らで。 -
- 大きな声で自画自賛。
それを一人で何度も繰り返す。
不思議に思い指摘すると-
華麗に切れる。
おかしな母さんだよ、と思ったものだったが。
今なら分かる。
